年賀状の豆知識

12月も半ばを過ぎ、この時期は年賀状を作られている方も多いと思います。

そんな年賀状で使われる言葉の意味と使い方についてご紹介したいと思います。

年賀状の文面に欠かせないのが「賀詞」といわれるお祝いの言葉。
年賀状のテンプレートなどには、あらかじめ 「賀正」や「謹賀新年」と入っているものが多いと思います。
特に意識せずにデザインだけで選ぶ人も多いと思いますが、「賀正」などは目上の人に使うと失礼にあたります。

●年賀状によく使われる賀詞の種類と意味
「賀詞」とはお祝いの言葉のことですが、とくに新年を祝う言葉を指すことが多いです。
【1文字の賀詞】
賀(が)・・・・・・・・・・・・・喜び祝うこと
春(はる)・・・・・・・・・・・・新年
【2文字の賀詞】
迎春(げいしゅん)・・・・・・・・新春(新年)を迎えること
賀正(がしょう)・・・・・・・・・正月を祝うこと
頌春(しょうしゅん)・・・・・・・新春をほめたたえること
【4文字の賀詞】
謹賀新年(きんがしんねん)・・・・つつしんで新年を祝うこと
恭賀新年(きょうがしんねん)・・・うやうやしく新年を祝うこと
【口語調の賀詞】
あけましておめでとうございます
新年おめでとうございます
謹んで新春のご祝詞を申し上げます
輝かしい初春をお慶び申し上げます

●賀詞を使うときの注意
【目上の人には2文字の賀詞は避ける】
「賀正」や「迎春」など2文字の賀詞は「謹んで」「恭しく」といった意味が含まれず、丁重さにかけるので、目上の人には使わないようにします。
【賀詞は重複して使わない】
ありがちなのが、イラストやデザインに「頌春」や「Happy New Year」といった賀詞が記されているのに、本文に「あけましておめでとうございます」と書いてしまうこと。また、以下のような賀詞自体の誤りもあります。
【新年あけましておめでとうございます】
よく見かける表現ですが、「新年」と「あけまして」の意味が重複しているので、「新年おめでとうございます」もしくは「あけましておめでとうございます」を使います。
【A Happy New Year】
冒頭のAは不要です。迷ったら、Happy BirthdayにAをつけないことを思い出すとよいかもしれません。ちなみにクリスマスカードなどに書かれる定番表現は「Merry Christmas and a happy new year」。こちらはaをつけます。

●日付の書き方
一般的には「元日」や「元旦」を使います。元日は「一年の始めの日」という意味。元旦の「旦」の字は水平線から太陽がのぼっている様子を表しており、「一月一日の朝」のことです。こちらも賀詞同様、重複は避けるので、「一月一日元旦」や「一月元旦」という表現は使いません。

年号は西暦でも元号でも構いませんが、賀詞に「平成〇〇年の初春をお慶び申し上げます」など年号が入っている場合は、重複になるので書かないようにします。イラストに「元旦」が入っている場合も重複になるので年号だけにします。

一月一日を過ぎてから書いた年賀状など、元旦に届かないことが明らかな場合は「元旦」とは書かず、「一月」「正月」などの言葉を使います。松の内(1月7日)を過ぎる場合は年賀状ではなく、寒中見舞いとして出します。

デザイン部/nori

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