「百通のラブレター」続編            「家族史」の大切さに思う。

七十年の時空を超えて「百通のラブレター」

父から母に宛てた手紙が11年前の父の通夜の晩に母が58通のラブレターを出してきた。
当時、父は26歳、母は21歳で鹿沼の省線駅から宇都宮間での出逢いが始まりでした。
お互い好きになり、父の下には9人の弟・妹がいる13人の大家族に嫁ぐのだから、
今市の義祖母も苦労が見えて、頭を冷やせと大反対であったと難くありません。

最初は友人から手渡しで、現代の様に電話、メール、写真、動画の手段は全くなく、
昭和23年頃は大戦後で、着る物も食べるに事欠く状態であったと思います。
タイムスリップした感じで、「七十年の時空を超えて」とサブタイトルになりました。
母の子供達4人の夫婦のチームワークで、手紙の文字おこしから始まりました。
原稿集めから完成まで、約10年の歳月が流れ、2021年お盆に発刊させて頂きました。

本文の構成としては、ラブレターを中心にして、前編に家族の写真集で、
両親の若い時から仕事での出来事や旅行、金婚式のお祝い、家族での写真を掲載。
後編には、子供4人夫婦の家族の感想文と写真集を4頁に展開しました。
家系図に生年月日を入れ、最後に編集後記を入れて完成に至りました。

2022年2月に、取材して頂いた下野新聞鹿沼支局の仁平裕人さんより連絡を頂きました。
下野新聞「ほっとニュース」は心が温まる話題を取り上げています。
その年間の「ほっとニュース」の中から20篇選出「準大賞」に選ばれましたと連絡。
その後の反響を聴かれ、「実は、映画化の話がありました」と報告。
母に報告しましたら、また、大変喜んで目を細めて微笑んでいました。

以上の様に「家族史」として後世の為に記録として何がありどんな心境であったかを
文字や写真で残し、引き継ぐことは大切だと実感しています。
氣付いて、やらないと散逸して、結局は断捨離となって何も残らないと思います。
東北大震災でも津波で流された中から想い出のアルバムの写真を大切にしたり、
家族や仲間が助け合い支え合いながら、生きていく「絆」と詠っています。

この絆を結ぶのが「家族史」であり、残すべきことだと感じています。
この貴重な体験から、使命として「家族史」作成の機会を
頂けましたら喜んで、ご協力させて頂きます。

全てに感謝 阿部真一

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