暦注

暦注(れきちゅう)とは、
暦に記される七曜・干支・二十四節気や、
日の吉凶、十二直、二十八宿、九星、六曜などのことを言います。

七曜は、日曜・月曜……土曜。
干支は、十干十二支の甲子(きのえね)・乙丑(きのとうし)……癸亥(みずのとい)。
60あり、一巡すると還暦です。
二十四節気は、小寒・大寒……冬至。
六曜は、先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口。

ここまではカレンダーでよく見かけますが、
十二直、二十八宿など書いているものがあり、
これらは何だろうと、調べてみました。

十二直(じゅうにちょく)
日々の吉凶や生活の指針を示す十二の語で、「暦の中段」とも。
その十二の語とは……
建(たつ)  万よし、土をうごかし船のりは悪し。
除(のぞく) 何事にもわるき事をよけるに吉。
満(みつ)  神祭り、家造り、移転、婚礼、開店、種まき動土吉。
平(たいら) よしあし共に平か。すべて相談事には吉。
定(さだん) 種まき、婚礼、井戸掘等万事さだめる事に吉。
執(とる)  収穫、物の買入れ等手に入れる事によし。
破(やぶる) 約束、相談、物のとりきめ等に凶。
危(あやぶ) 何事も危うし、たび立船のり等に悪し。
成(なる)  金談、開店披露、柱立等に大いによし。
収(おさん) おさむると云う日故諸事にさわりなし。
開(ひらく) 入学、開業、諸事業等の望みをとぐるによし。
閉(とず)  開店其の他万事悪日なり。

二十八宿(にじゅうはっしゅく)
黄道(地球から見て、太陽が運行する軌道)に沿って天球を28宿に区分したもので、
これを月日にあてて吉凶を占います。
中国では天球を蒼竜(東)・玄武(北)・白虎(西)・朱雀(南)の四宮に分け、
さらに各宮を七分しました。
【東】角(すぼし) 衣類を裁ち、斧始、柱建、婚礼等祝事吉、埋葬凶。
亢(あみぼし)婚約、祝事、種蒔等に吉、家屋の造作等は凶。
氐(とも)  結婚式、開業式、家屋の移転等吉。衣類を裁つ凶。
房(そい)  大吉日。上棟式、結婚式、其他一切に用いてよし。
心(なかご) 神祀り、帰郷、帰任には吉。造作、結婚式、埋葬等凶。
尾(あしたれ)結婚式、造作、開店大吉。衣類を裁ち、着初めは凶。
箕(み)   普請造作、衣類を裁ち、衣服着初め大吉。埋葬凶。
【北】斗(ひきつ) 衣類を裁ち、倉庫を建て、家屋を造作するに吉。
牛(いなみ) 神仏に参詣すること吉、諸事吉。
女(うるき) 悪日。中にも埋葬は凶。
虚(とみて) 大悪日なり。何事にも用うべからず。
危(うみやめ)悪日なり。結婚式、造作、転宅等慎むべし。
室(はつい) 地割、地均、造作、畳替、結婚式に吉。埋葬大凶。
壁(なまめ) 大吉日。新築、造作、埋葬、結婚式等すべてよし。
【西】奎(とかき) 新たに衣類を裁つ吉。開業、新築、移転には大凶。
婁(たたら) 大吉日なり。移転、造作、結婚等すべてよし。
胃(えきえ) 大悪日なり。万事用うべからず。
昴(すばる) 大吉日。万事に用いてよし、信心すれば大益あり。
畢(あむふり)大吉日なり。神を祈るによし。造作、埋葬等吉。
觜(とろき) 建造物に吉。婚礼などは凶。
参(からすき)婚礼縁談、諸契約、蔵、物置等建てる吉、埋葬凶。
【南】井(ちちり) 平安にして吉日。但し埋葬又は衣類を裁つ事凶。
鬼(たまほめ)大吉日なり。万事用いてよし。
柳(ぬりこ) 新たに衣類を裁ち、着又は埋葬することを慎むべし。
星(ほとほり)結婚、又は埋葬すれば引き続き憂いを増すべし。
張(ちりこ) 吉日なり。結婚等慶事に吉。
翼(たすき) 悪日なり。万事用うべからず、災難を招く。
軫(みつかけ)吉日なり。田地の購入、上棟式、埋葬等によし。

今日1月22日は、「やぶる」「尾」の日です。

※画像と吉凶の解説は、檀那寺から我が家に毎年末送られてくる「天台こよみ」からとりました。

デザイン部 中里

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