七十二候(しちじゅうにこう)

「校正ノート」に二十四節気と共に「七十二候」を紹介していますが、
この「七十二候」というのは、二十四節気をさらに三つに分けて、
それぞれの時節の特徴を漢字三文字または四文字で表したものです。

二十四節気は中国由来のものですが、
七十二候は日本独自に発達したもので、
日本の風土と自然の変化が感じられ、
また、農作業の目安としても使われました。

近くの例で言いますと、
5月21日が二十四節気の小満、
次の二十四節気が6月6日の芒種で、
この期間を三つに分けます。

最初を初候と言いますが、
「蚕起食桑」と書き表して、これを「かいこおきて、くわをはむ」と読みます。
ちょうど今の時節ですが、
カイコが元気に桑の葉を食し、成長する頃であることを表しています。
「おかいこさま」と呼ばれ、生糸生産が盛んであった往時が偲ばれます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次が次候、「紅花栄」。「べにはな、さく」です。
紅花があたり一面に咲きそろい、摘み取りが始まる頃です。
色彩が目に飛び込んでくるようで、鮮やかなイメージが広がります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして末候が「麦秋至」、「むぎのとき、いたる」です。
麦の穂が黄金色に色づき、収穫の時期を迎えます。
麦の実るのを「麦の秋」と表現し、「麦秋(ばくしゅう)」と言います。
小津映画を思い出します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ことほどさように七十二候には、日本らしさを想起させる言葉が並びます。

 

デザイン部 中里

 

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