校正ノート拾遺「熟字訓」

「校正ノート No.9」で熟字訓について書きましたが、いろいろ調べている中で、
「漢字能力検定試験」の問題に熟字訓の読みを問う設問がありました。
(熟字訓とは、晦日=みそか、如月=きさらぎというように、
複数の語全体を訓読みするものを言います)

平成28年の1級の問題です。
さすがに1級となると、全然分かりませんね。
こんな具合です。

1. 金襖子
2. 熬海鼠
3. 蝦虎魚
4. 日照雨
5. 山小菜
6. 羊駝
7. 杜宇
8. 五加
9. 水綿
10. 麺麭

どうですか? 目がクラクラするでしょう?
全然分かりません。

早速解答を見ましょう。
1. かじかがえる 2. いりこ 3. はぜ 4. そばえ 5. ほたるぶくろ
6. ラマ 7. ほととぎす 8. うこぎ 9. あおみどろ 10. パン

4. の「そばえ」は、「ある所だけで降っている雨。通り雨」(広辞苑)のこと、
5. の「ほたるぶくろ」(蛍袋とも書きます)、8. の「うこぎ」は植物です。

7. の「ほととぎす」は「子規」「不如帰」とあれば、読めますが……。

何でこの字がそう読めるのだろう?と思って調べることも面白いですし、
勉強になります。

デザイン部 中里

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